睡眠に関係性がある交感神経と副交感神経とは?ぐっすり眠るポイントとは
毎日、眠れないという方はいませんか?
実は、副交感神経より交感神経が優位に働いているからということがあります。
どちらも自律神経の仲間ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
今回の記事では、睡眠に関係性がある交感神経と副交感神経について、ぐっすり寝るためのポイントなどをご紹介いたします。
ぜひ、睡眠について悩みを抱えている方は参考にしてみてください。
交感神経とは
交感神経とは、別名「昼の神経」と呼ばれている、身体の活動性をさまざまな器官に伝えるための神経です。
自律神経の一つであり、脊椎と各器官をつないでいます。
交感神経が働くと体温などが上がり、活動モードに入ります。
寝る前に優位に働くと、中々寝付けなくなってしまうので注意が必要です。
副交感神経とは
副交感神経とは、別名「夜の神経」と呼ばれている、リラックスしている時に優位に働く神経です。
自律神経の一つであり、身体の各部分の活動性を下げて、次の活動に備えて回復を行う働きがあります。
副交感神経が優位に働くと、血圧低下、筋肉の弛緩などの特徴が見られて、眠りにつきやすくなります。
交感神経が高まるとどうなる?
交感神経が高まると、常に緊張した状態が続いてしまいます。
くつろげないことから、肩こり、頭痛といった不調が見られやすくなります。
主に「心臓がドキドキする」「呼吸が浅い」「汗が出る」などの特徴は、交感神経が優位に働いている状態です。
また、長期的に交感神経が優位に働くと、不眠、うつ病を招く原因となることがあるので体調管理には気を付けていきましょう。
副交感神経が高まるとどうなる?
副交感神経が高まると免疫が過剰になることがあります。
もともと身体の免疫力を上げるために役立つ自律神経ですが、過剰に高まると逆にデメリットになることがあります。
例えば、花粉症で鼻がムズムズするのも、過剰な免疫反応が表れている状態です。
副交感神経は、働きすぎるほど良いというものではありません。
何事も程々を意識することが大切です。
自律神経のバランスが崩れるとどうなる?
自律神経のバランスが崩れると身体の不調が表れやすくなります。
身体の機能が不安定になり、肩こり、冷え、しびれなどの症状が表れることがあります。
胃酸が過剰に分泌されることから、胸焼けや胃の痛みを感じることもあるでしょう。
そのまま放置すると、仕事や家事ができない状態になるということもあるので気を付けていきましょう。
睡眠時は副交感神経が優位になっている
睡眠時は副交感神経が優位に働き、免疫機能を強化しています。
呼吸や心拍数を下げて、リラックスした状態になります。
なお、交感神経が優位に働くと寝つきが悪くなりますが、その状態が長期的に続くと自律神経が乱れて、病気にかかっても治りが遅く、いつまでも身体の疲れも残りやすくなります。
質の高い睡眠を取りたい方は、副交感神経を優位に働かせることを意識してください。
交感神経が優位になりすぎる原因
交感神経が高まりすぎる原因とは、どのようなものが考えられるのでしょうか。
以下、ご紹介いたします。
ストレスがある
ストレスがある場合、交感神経が優位になりすぎることがあります。
寝る前にストレスの元を思い出すと、血圧上昇、覚醒などの作用があるので中々、眠れなくなることがあります。
モヤモヤとした考え事がある場合も、副交感神経を優位に働かせることができません。
何に対して悩んでいるのか不明確な場合にこそ、まずは自分のストレスの元を知ることが大切です。
生活習慣が乱れている
生活習慣が乱れている時も、交感神経が優位になりすぎることがあります。
徹夜続きで朝ごはんは抜く生活を送っていると、自律神経も乱れやすいです。
朝起きた時から既に疲れているという方こそ注意が必要です。
生活習慣が乱れていると免疫力も低下しやすいので、思い当たる節がある方は気を付けてください。
副交感神経を優位に働かせる方法
副交感神経を優位に働かせるためには、どのような対処法があるのでしょうか。
以下、ご紹介いたします。
余裕を持った生活を送る
1つ目は、心に余裕を持った生活を送ることです。
いつも時間ギリギリに行動すると、交感神経が優位になりやすく、イライラすることが増えます。
10分前行動を心がけるだけで、気持ちに余裕を持ち、物事に取り組みやすくなります。
時間に追われている方こそ、何となくしてしまう無駄な行動を取っていないか、意識的に確認してみましょう。
寝る前のスマホは控える
2つ目は、寝る前にスマホを見るのは極力控えることです。
ブルーライトの光を見続けると交感神経が活発になり、睡眠に悪影響が出ることがあります。
対処法としては、スマホのNight Shiftモードなどを利用して、ディスプレイを暖色系に変更するのも一つの方法です。
なお、SNSなどを見て他人と比べたり、落ち込んだりするのも、交感神経を優位に働かせます。
寝る前こそ、スマホで見る内容は厳選した方が良いかもしれません。
他にも、スマホを別な部屋に置く方法こそ、なんとなくで触ることを防ぎます。
習慣化していると最初は難しいかもしれませんが、自分に合った方法でスマホを触るのを控えるようにしてください。
お風呂に入る
3つ目は、お風呂に入ることです。
身体をポカポカあたためることで副交感神経が働き、寝つきも良くなります。
なお、寝る直前のお風呂は、逆に交感神経を優位にさせることがあるので気を付けましょう。
遅くても寝る1時間前までには、お風呂は済ませておくようにしてください。
栄養バランスを考えた食事をとる
4つ目は、栄養バランスを考えた食事をとることです。
自律神経を整えるためには主食、主菜、副菜、汁物を組み合わせた食事をとることが大切です。
好物だけを食べるようにしたり、毎日ジャンクフードばかりを食べたりすることのないように気を付けましょう。
3食きちんと食べることも心がけていきましょう。
適度な運動をする
5つ目は、適度な運動を行うことです。
ストレス発散にもよく、身体も程よく疲れるので寝つきも良くなります。
なお、激しい運動は行わなくても構いません。
ストレッチや散歩というように、無理なく生活の中に取り入れられる運動を選んでみてください。
軽く汗をかく運動をするほど、副交感神経が働き、ぐっすり眠れることがあります。
趣味の時間を作る
6つ目は、趣味の時間を作ることです。
好きなものに触れている時こそ、副交感神経が活発になることがあります。
例えば、音楽を聴く、料理を作る、手芸をする、ドラマを見る、絵を描く、愛犬と触れ合うなどの方法があります。
人によっては趣味の内容もさまざまです。
1日の中で少しでも良いので、趣味の時間を作ることこそ、ぐっすり快眠につなげるためのコツです。
どうしても眠れない時は?
副交感神経の働きを高めようとしても、中々、眠れないという方もいるのではないでしょうか。
頑張って眠ろうとするほど、交感神経が優位になってしまいます。
そのため「眠れなくても良い」と今の状態を良い意味で諦めてしまうことも一つの方法です。
「1日くらい眠れなくても大丈夫」「昼寝をすれば良い」と楽観的に考えると、逆に眠りにつきやすくなることがあります。
また、ベッドから出て、椅子に座って目をつぶり、眠気が来た頃に再度ベッドに移動するという方法もあります。
「早く寝ないと……」と自分にプレッシャーをかけるほど交感神経が優位になるので、今の状況を認めることも寝つきを良くするためのコツです。
眠れないまま朝になったらどうする?
眠れないまま朝を迎えてしまったら、まずは日光を浴びることが大切です。
生活リズムを整える役割があるので、意識的に浴びるようにしましょう。
また、できる限り日中の業務も難しいものは避けて、昼の休憩時には仮眠を取ってください。
寝不足の時こそ、その日は早めに眠るチャンスでもあるので、睡眠時間をしっかり確保していきましょう。
自律神経を整えるためには何時に寝るのが良い?
自律神経を整えるためには午前0時までに寝るのが良いと言われています。
副交感神経が優位に働くのは午前0時過ぎと言われていることから、最低でもその時間までには眠りについておくことが望ましいです。
睡眠の質が高くなると朝起きた時スッキリとした目覚めも期待できそうです。
ぐっすり眠りたい方が意識したいこと
ぐっすり眠りたい方は、副交感神経を優位に働かせるために、就寝3時間前から眠りに入るための行動を意識することが大切です。
自律神経を整えるために、好きな音楽を聴いたり、ハーブティーを飲んだり、リラックスする方法を実践していきましょう。
仕事や運動は就寝3時間前までに済ませておいてください。
寝る前を意識した行動を取ると、快眠につながります。
まとめ
質の良い睡眠を取るためには、交感神経と副交感神経の自律神経を押さえることが大切です。
交感神経が優位に働くと、緊張して中々眠りにつきにくくなります。
副交感神経が優位に働くと血圧降下、筋肉の弛緩などの特徴があり、リラックスできるので質の良い睡眠につながります。
副交感神経を優位に働かせる方法としては、栄養バランスを考えた食事を取ったり、適度な運動をしたりすることです。
また、余裕を持った生活を送り、寝る前のスマホは控えることも大切です。
「早く寝ないと……」と自分にプレッシャーをかけるほど、交感神経も優位に働きやすいので気を付けてください。
「眠れなくても良い」と楽観的な考えを持つほど、寝つきも良くなります。
今回は、睡眠に関係性がある交感神経と副交感神経について、ぐっすり寝るためのポイントなどをご紹介いたしました。