質の高い睡眠をとるためには何が必要?
眠りの悩みを持つ人は多いですよね。
令和1年に厚生労働省が調査した「「国民健康・栄養調査」」の結果によれば、男性の21.6%、女性の22.0%が「睡眠全体の質に満足できなかった」と答えています。
「なかなか寝付けない」という入眠時の悩みもあれば、「あまり眠れた気がしない、疲れが取れていない」という睡眠中の悩み、「目覚められない」という起床時の悩みなど、人それぞれ。しかし、そのどれもが実は「睡眠の質」に起因するものがほとんどなのです。そんな「眠り」に関する悩みを持つ方のために、「睡眠の質をあげる」ための具体的な方法を解説します。
そもそも質の良い睡眠とは
厚生労働省によると「睡眠の質」は以下のような指標を満たすこと、とされています。実際の資料内はかなりわかりにくいので、簡潔にいうと以下の8つです。「改善の余地がありそうだな」と感じる項目から取り組んでみましょう。
①昼と夜のメリハリが明瞭であること。
②睡眠と起床の時間が一定あること。
③必要な睡眠時間が確保され、日中に眠気に襲われたりしないこと。
④睡眠の途中で目が覚めてしないこと。
⑤眠るまでに長い時間がかからないこと。
⑥寝起きが良好であること。
⑦睡眠について満足感があること。
⑧日中に過度の疲労感がなく、精神的にも満足感が得られていること
睡眠の質を下げる要因とは
生活習慣
ほとんどはこの「生活習慣」によるものと言えるかもしれません。
ご飯の時間、アルコールやカフェインの取りすぎ、喫煙、ブルーライト、激しい運動、昼寝のしすぎ、など。
ストレス
睡眠はレム睡眠とノンレム睡眠の2つの状態からなりますが、レム睡眠の時は交感神経が優位、ノンレム睡眠の時は副交感神経優位になっています。眠りの質が低いと感じている人は、レム睡眠が長い=すなわり交感神経優位の状態であることが多く、副交感神経優位の状態に持っていけていない人が多いです。そしてその要因の一つがストレスと言われています。
就寝環境
明るすぎる、同居人の雑音、室温などの環境は睡眠の質にダイレクトに影響します。
身体に合わない寝具を使い続けることも睡眠の質を低下させてしまいます。
睡眠不足解消、質をあげるためにやることチェックリスト
逆に言うと、この「睡眠の質を下げる要因」をどんどん打ち消していくことが、睡眠の質向上には欠かせません。ひとつずつ具体的な方法を解説していきましょう。
夕食の時間を調整する
夕食の時間はいつが最適なのでしょうか?食べ物を消化するためには2~3時間かかるため、眠りにつく3時間前には食事を済ませておくのが理想とされています。僕は仕事などで遅くなってしまうことが多いので、夕方には消化の良いおにぎりなどの軽食を食べておき、その分夕食の量を減らすようにして調整しています。
入浴の時間を調整する
就寝起床時間を一定にする
眠る前のスマホ操作を強制的に
アルコールの摂取の仕方を考える
カフェインの摂取の仕方を考える
僕はコーヒーが大好きですので、以前は仕事中もブラックコーヒーをがぶ飲みしていました。
カフェインは摂取してから約30分で血中濃度が最も高くなり、3~4時間かけて減少していきます。そのため、カフェインの接種は就寝の少なくとも4時間前からは控えた方がよいでしょう。
ただし、注意が必要なのはカフェインは5~8時間程度は体内に残り続けるため、睡眠への影響を考えると午後3時以降はカフェインの摂取は控えた方がよいです。
わかりやすいコーヒーやエナジードリンクだけでなく、紅茶や緑茶、チョコレートにもカフェインは多く含まれているので、おやつ時には注意が必要ですね!
眠る前に軽くストレッチをする
アロマオイルを使う
寝つきをよくする音楽を聴く
部屋の灯りを変える
睡眠時の部屋の室温・湿度
快適な眠りには室内の温度・湿度も影響します。室温は夏は26~28度、冬は19~21度。湿度は50~60%前後が理想的と言われています。
が、正直人それぞれだと思っています。
大切なのは、自分が快適と感じて眠りにつきやすい室温・湿度を認識すること。そのために僕がまずやったことは寝室の時計に室温・湿度が計ることができるものを置きました。夏はクーラー(梅雨の時期は除湿も)、冬は暖房と加湿器をフル稼働しています。
寝具を見直す
ベッドでは眠る以外のことをしない
以前はベッドでスマホいじる時間が一番幸せだったんですが、充電器を枕元に置かないようにしました。ベッドでスマホを使う習慣をつけてしまうと、脳も「ベッドはスマホいじる場所なんやな」と覚醒するようになってしまうという研究結果があります。これは読書であろうと、テレビの視聴であろうと同じ事。ベッドの上で横になるとき=寝るとき、というように体(脳)に覚えさせるようにしましょう。
寝室を分けられる人であれば、このルールは作りやすいかもしれませんが、ワンルームのように普段生活するスペース=ベッドとなっている人も多いかもしれません。その場合は、スマホや読書をするときは「座る」、寝るときは「横になる」というようにライン分けをすることも効果的です。
また、横になってもなかなか眠りにつけず「ちょっとスマホを触ろうかな」ということもあると思います。この場合でも、「必ず一度ベッドから出て起きあがってから操作する」というように線引きを体(脳)に認識させることも大切です。
睡眠の質を計測する
いろいろやっているけど結局効果的なのかわからない、という人は、ちゃんと計測して数字で管理することをオススメします。とはいえ、毎日ノートにとるのではめんどくさすぎるので、睡眠トラッキング機能のあるスマートウォッチが特におすすめです。勝手にアプリ連携してくれ、以下のような情報をどんどん記録していってくれます。
例えばスマートウォッチが計測してくれる項目と言えば、①睡眠時間②睡眠の深さ③心拍数④睡眠の中断回数、などです。自分の感覚だけで振り返るのではなく、実際の数字で可視化してくれるので、生活習慣を振り返りやすいので超おすすめですよ。
まとめ
今の私たちは、毎日の習慣の積み重ねによるもの。長年の習慣が睡眠の質の低下につながってしまっていること可能性があります。その原因がどこにあるのかをしっかり特定して、具体的なアクションを起こしていきましょう。