理想の睡眠時間とは?睡眠の質を高める方法も解説

睡眠

理想の睡眠時間については、ご存じですか?

朝起きた時、何故かスッキリしないのは、実は自分に合った睡眠時間ではないことがあります。

今回の記事では、理想の睡眠時間や睡眠の質を高める方法などについてご紹介いたします。

毎日どのくらいの睡眠時間を確保した方が良いのか知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

理想の睡眠時間とは

理想の睡眠時間については6〜8時間と言われています。

短すぎても長すぎてもいけないことがわかります。

とはいえ、すべての方が6〜8時間に当てはまるわけではありません。

中には、目安の睡眠時間を守っているにも関わらず、目覚めがスッキリしない方もいるでしょう。

年齢や精神状態など、個人差によっても理想の睡眠時間は異なることがあります。

なお、季節によっては、日の長い時期、日の短い時期があります。

どちらかというと、日の短い時期の方が睡眠時間が長くなりやすいと言われています。

このように、理想の睡眠時間がすべての方に当てはまるとは限りません。

6〜8時間の睡眠時間で十分な人も、さまざまな影響から、目安の睡眠時間では短い・長いと感じ始めるように変化することもあります。

朝起きた時、スッキリしていて日中も眠気を感じないのが、その時の自分に合った理想の睡眠時間と言えます。

日本人の平均睡眠時間

日本人の平均睡眠時間は、厚生労働省の調査によれば、男女ともに6時間以上7時間未満が最も多いです。

「理想の睡眠時間の6〜8時間」に当てはまっていることがわかります。

次点で、5時間以上6時間未満の睡眠時間の方が多いです。

なお、世界から見た日本人の平均睡眠時間は短いです。

フランスの平均睡眠時間は女性が8時間38分、男性で8時間24分となります。

日本人の睡眠時間は足りている?

日本人の睡眠時間は足りていると言えるのでしょうか。

厚生労働省の調査によれば「睡眠時間が足りない」と答えた方は、全体の20%いることがわかります。

仕事や家事・育児、プライベートなどの時間が優先されることで、十分な睡眠時間を確保できない事情があります。

理想の睡眠時間を確保するために、毎日の生活を振り返り、省ける部分を見つけることも大事と言えるのかもしれません。

自分なりの理想の睡眠時間を見つける方法

理想の睡眠時間を見つけるためには、毎日の睡眠の記録を取ることが大切です。

6〜8時間で寝た時、目覚めはどんな感じだったか、日中に眠気はなかったかなどチェックしていきます。

そのまま振り返るだけでも構いませんが、記録はノートに残したり、スマホのメモアプリを活用したりするのもおすすめです。

1〜2週間、自分の睡眠時間を振り返り、体調と結びつけて考えると、理想の睡眠時間を見つけることができます。

一般の平均値を押さえながら、自分の理想の睡眠時間を見つけていきましょう。

睡眠時間が不足している時のサイン

睡眠時間が不足している時に見られるサインは以下の通りです。

・朝起きた時、既に疲れている

・日中、業務に支障をきたすほどの眠気がある

自分に合った、十分な睡眠時間を確保できるようにしましょう。

遺伝子による適切な睡眠時間とは

理想の睡眠時間を調べる上では「ショートスリーパー」と「ロングスリーパー」についても、しっかり押さえておきましょう。

ショートスリーパーとは、短時間の睡眠でも健康を保持できる人を指す言葉です。

ロングスリーパーとは、平均の睡眠時間よりも多くの睡眠時間を保持する傾向がある人を指す言葉です。

ショートスリーパーとロングスリーパーは、遺伝子により先天的に決まっていると言われています。

なお、それぞれ遺伝子を持っている人は、10万人いるうちの4人ほどということです。

そのため、6〜8時間の睡眠時間を確保しても、どこかしっくりこない方は、ショートスリーパーまたはロングスリーパーの遺伝子を保有している人という見方もできます。

理想の睡眠時間を過度に超えるとどうなる?

睡眠時間は多すぎるほど良いと考える方もいますが、実はこれは間違いです。

必要以上に睡眠時間を確保すると毎日寝付くまで時間がかかりやすいです。

また、眠りにつけたとしても、途中で覚醒してしまうことがあります。

結果的に、睡眠時間にバラツキが出てしまうというデメリットがあります。

また、必要以上に寝過ぎると、体重が増加したり、死亡リスクが高くなったりするリスクがつきものです。

そのため、理想の睡眠時間を見つける上で「たくさん寝た方が良い」と決め付けることのないようにしましょう。

睡眠時間が短すぎるとどうなる?

睡眠時間が極端に短すぎると、人体に良くない影響が出てきてしまいます。

寝ている時、ホルモンが分泌されていますが、睡眠時間が短すぎると適切な量を維持することが難しくなります。

主に、肌の不調、ストレスの蓄積、認知機能の低下、生活習慣病のリスク増、という影響が出ることがあります。

そのため、できるだけ短時間睡眠で済ませることのないように気を付けましょう。

年齢ごとの理想の睡眠時間

年齢ごとによっては、睡眠時間にも変化が見られることがあります。

おじいちゃん、おばあちゃんになると早起きになるという話を一度は耳にしたことがある方もいるかもしれません。

実は、本当だと言えます。

60代の平均睡眠時間は約6時間半で、80代になると6時間を切ることもあるということです。

参考として、10代前半の平均睡眠時間は約8〜9時間、20代では約7時間です。

高齢者の方は、日中の活動量や消費エネルギーが減るので、たくさん寝たいと思っても、途中で自然に目が覚めてしまうこともあります。

そのため、年齢に応じても理想の睡眠時間は変化するということがわかります。

治療が必要な睡眠障害とは

「明日、楽しみな予定が入っているから眠れない」というように、一時的に眠れない状況は正常と言えます。

しかし、中には治療が必要な睡眠障害があります。

以下、解説いたしますので心当たりがある方は、専門医に相談してみてください。

睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に何度も呼吸が止まる病気です。

気道が閉塞することで、呼吸の流れが妨げられるので、眠りについても途中で目が覚めてしまうことがあります。

なりやすいのは肥満気味の方です。

放っておくと、脳卒中や心不全などのリスクが上がることから、医療機関を受診することをおすすめします。

ナルコレプシー

ナルコレプシーとは、日中に我慢できないほどの眠気に襲われて、眠ってしまう病気です。

原因は、起きている時に必要な物質を作り出せないことが関係しています。

日本では、600人あたりに1人いると言われています。ピークの年齢は14〜16歳です。

過眠症が疑われる場合、ナルコレプシーである可能性もあるので、医療機関を受診することをおすすめします。

レストレスレッグス症候群

レストレスレッグス症候群とは、別名むずむず症候群とも呼ばれる、脚に不快感が現れる病気です。

夕方から深夜にかけて脚がむずむずしたりピリピリしたりすることがあり、横になりたい時に発症すると、中々寝付きにくくなります。

なお、服薬を開始すると2〜4週間で40〜70%の方が症状の改善を示すと言われています。

そのため、レストレスレッグス症候群と疑われる方は、医療機関を受診することをおすすめします。

睡眠の質を高める方法

理想の睡眠時間を確保するためには、睡眠の質を高めることが大切です。

以下、押さえておきたいポイントです。

バランスの取れた食事を取る

1つ目は、バランスの取れた食事を取ることです。

3食きっちり食べて、健康的な生活を送ることは、質の良い睡眠にもつながります。

ジャンクフードばかり食べずに、野菜もきちんと摂るようにしましょう。

特に、朝食をきちんと食べると、体内リズムも整うようになります。

毎朝同じ時間に起きる

2つ目は、毎朝同じ時間に起きることです。

カーテンを開けて日光を浴びることで、体内時計も整い、寝つきも良くなります。

逆に、朝起きる時間がバラバラであるほど、中々、夜眠れなくなることがあります。

平日・休日問わず、朝目覚ましをかけて起きる時間を一定にすることが大切です。

運動をする

3つ目は、適度な運動をすることです。

体温が上がり、肉体的にも疲れることから、質の良い睡眠が取れるようになります。

ウォーキングをしたり、エスカレーターではなく階段を使ったりするように、無理のない範囲で運動を行いましょう。

とはいえ、夜寝る前の運動は中々寝付けなくなるので、日中するように意識してください。

心地の良い就寝環境を作る

4つ目は、眠りの妨げにならないように自分に合った就寝環境を作ることです。

照明は控えめな物を用意したり、必要以上に物を置かないようにしたりするだけでも、質の高い睡眠を取りやすいです。

人によってはアロマを焚いたり、寝具を変えたりするのが良いということもあるでしょう。

夜寝る前、スマホを見ないように、ベッドから離れた位置で充電する方法もおすすめです。

カフェインを避ける

5つ目は、夜寝る前にコーヒーなどカフェインが含まれた飲み物は飲まないことです。

覚醒作用があるので、横になっても中々眠りにつけないことがあります。

また、利尿作用もあるので、夜中にトイレに目が覚めてしまうこともあります。

質の高い睡眠を取りたい方は、夕方からはカフェインを含んだ飲み物を取らない生活を送ることを心がけてください。

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まとめ

理想の睡眠時間は6〜8時間と言われていますが、実は個人差があります。

「朝起きた時、既に疲れていないか」「日中、強い眠気があるか」などのチェック項目を設けて、自分に合った睡眠時間を見つけることが大切です。

また、年齢や精神状態、季節によっても理想の睡眠時間は異なります。

とはいえ、一般的な理想の睡眠時間より、大幅に多い・少ないと、健康に悪影響が出ることもあるので気を付けてください。

質が高い睡眠を取るためには、バランスの取れた食事やこまめな運動が欠かせません。

心地の良い就寝環境を整えて、理想の睡眠時間を確保していきましょう。

今回は、理想の睡眠時間や睡眠の質を高める方法などについてご紹介いたしました。