睡眠負債とは?溜まると起こりうることや解消方法をご紹介

睡眠

睡眠負債は、日々の睡眠不足の状態が積み重なり、健康に悪影響を及ぼす恐れがあることを言います。

短時間睡眠が続いている方、毎日眠たくて仕方がない方は、実は睡眠負債がある状態かもしれません。そのまま放っておくのは危険と言えます。

今回の記事では、睡眠負債について、睡眠負債が原因で起こりうること、解消方法などをご紹介いたします。

ぜひ、睡眠負債について詳しく知りたい方は、参考にしてみてください。

睡眠負債とは

睡眠負債(すいみんふさい)とは、日々の睡眠不足が、借金のように積み重なった状態で、健康に悪影響を及ぼす恐れがあることを言います。

特に、仕事やプライベートが忙しく、睡眠の重要度が低くなっている時に当てはまることがあります。

一日眠れないだけの状況では当てはまりません。

何日にもかけて睡眠不足の状態が続くと、睡眠負債が溜まります。

例えば、睡眠時間が7時間必要な人が4時間しか眠れていない場合、一週間では21時間の睡眠負債を抱えることになります。

実はそのまま放っておくのは大変危険です。

睡眠負債を抱えている方は、できるだけ速やかに解消することが大切です。

睡眠負債がある人のチェック項目

睡眠負債がある人のチェック項目は以下の通りです。

当てはまっている項目の数が多いほど、睡眠負債が溜まっている可能性が高いので、気を付けていきましょう。

・睡眠時間が5時間以下の日が続いている

・早く寝ようと思ってもつい夜更かししてしまう

・朝起きた時、もう既に疲れている

・日中、強い眠気がある

・あくびが止まらない

・やる気が出ない

・イライラすることが多い

・だるさがある

睡眠負債が溜まるとどうなる?

睡眠負債が溜まると、健康面において悪影響が出ます。

第一に、自律神経が乱れやすいです。

自律神経は、代謝や体温といった、体の中のさまざまな機能を調節している重要な役割があり、バランスが崩れるとイライラしたり疲れやすくなったりします。

集中力も低下しやすく、業務に対しても身が入らず、精神面においても気落ちすることが多いです。

他にも、生活習慣病のリスクを高めることがあります。

食欲も増加しやすく、運動をしないと太りやすくなるので注意が必要です。

できるだけ睡眠負債は抱えないように気を付けていきたいところです。

睡眠負債が長期的に溜まるとどうなる?

睡眠負債が数年単位で溜まると、精神神経系の異常が起こることが確認されています。

具体的には、抑うつ状態となり、何をするのも楽しく感じなくなることがあります。

また、数十年以上続くと、アルツハイマー系の病気になりやすいと言われています。

認知機能の低下もしやすいので、睡眠負債は長期間溜めることのないように注意してください。

睡眠負債を溜めている人の割合

日本では30〜40代の3人に1人が睡眠負債を溜めていると言われています。

中には、無自覚の方もいるということです。

無自覚であれば、対処を取ることもままなりません。

睡眠不足の状態が続けば、健康に悪影響を及ぼすので、できるだけ自分に合った理想の睡眠時間を確保していくことが大切です。

睡眠負債を抱えてしまう原因

睡眠負債を抱えてしまう原因は、現代社会において、やるべきことがたくさんあるという理由が挙げられます。

仕事、家事、育児というように、することが山積みであるほど、睡眠時間を削らざるを得なくなります。

また、文明が発展したことで、夜型生活を好む方も増えてきたという理由も関わっています。

睡眠負債からみる寿命の関係性

睡眠負債が溜まることで、寿命を縮めてしまう危険性があります。

長生きしやすいと言われているのが、睡眠時間が6.5〜7時間の方です。

5時間以下の睡眠を毎日取り続けている方は、睡眠負債が溜まるに加えて、病気のリスクも高くなるので注意が必要です。

いつまでも健康で長生きしたい方こそ、睡眠方法を見直してみてはいかがでしょうか。

睡眠負債を完済するには?

睡眠負債を完済するには、毎日1時間以上睡眠時間を多く取ることが大切です。

一気に返そうとすると体内時計も狂ってしまうので、少しずつがポイントです。

つい、スマホを見て夜更かししてしまう方は、自分の意思で見るのを止める勇気を持ちましょう。

隙間時間についしてしまうことを見直すことで、1時間の睡眠時間もしっかり確保できます。

睡眠負債の解消方法

睡眠負債が溜まっていると健康に悪影響を及ぼしますが、どのような方法から解消することができるのでしょうか。

一番は質の良い睡眠を取ることです。

そのためには、日頃から押さえておきたいポイントを解説しますので、参考にしてみてください。

バランスの取れた食事をする

1つ目は、バランスの取れた食事をすることです。

ジャンクフードばかり好んで食べたり、朝ご飯を抜きにする生活を続けたりすると、睡眠の質が落ちます。

栄養を考えたご飯を3食きちんと食べることが大切です。

バランスの取れた食事をすると、自律神経も整いやすくなるので、寝つきも良くなります。

意識的に日光を浴びる

2つ目は、朝起きたらカーテンを開けて、意識的に日光を浴びることです。

体内周期を整えるために効果的な方法です。

日光を浴びると、眠気があるメラトニンの分泌も抑制してくれるメリットがあります。

なお、日中散歩を行うのも良いでしょう。

夜になると自然と眠たくなるように、睡眠負債も取り返しやすくなります。

お風呂につかる

3つ目は、湯船にしっかりつかることです。

体全体を温めてくれるので、寝つきを良くします。

忙しいからと言って、毎日シャワーで済ませていませんか?

半身浴であっても質の良い睡眠に入りやすくなるので、ぜひ試してみてください。

しかし、あまりにも熱すぎるお湯だと、体に負担をかけてしまい、かえって目が冴えてしまうことがあるので注意してください。

こまめに運動をする

4つ目は、こまめに運動をする習慣を身につけることです。

適度な疲れがあった方が寝つきを良くします。

ウォーキングをしたりストレッチをしたり、無理ない範囲で続けてみましょう。

階段の上り下りや掃除をするのも良い運動になります。

とはいえ、寝る直前に運動すると目が冴えてしまうことがあります。

ランニングなどの運動は、最低でも寝る前の3時間前までには済ませておいてください。

中々寝付けなかったり、途中覚醒することが多かったりする方に、運動する方法がおすすめです。

寝る前にスマホを見るのは控える

5つ目は、寝る直前にできるだけスマホを触るのは控えることです。

ブルーライトの光は体内時計を狂わせることがあります。

そのため、ずっとスマホを見ていると中々眠りにつけないことがあります。

また、スマホは刺激のある情報を目にすることが多いです。

ショッキングなニュースや、知人のSNS投稿など、目が冴えるような情報を受け取りやすいと言えます。

場合によっては、モヤモヤした思いを抱えたまま眠ることにもなるので、睡眠の質も低下することがあります。

睡眠負債を抱えている方こそ、寝る直前までのネットサーフィンは控えるようにしてください。

ストレスを解消する

6つ目は、悩みを解消する方法です。

明日に嫌な予定が入っているほど、寝つきが悪くなることがあります。

現実逃避と称して、ついつい夜更かししてしまう方も多いのではないでしょうか。

ストレスが溜まっている時は、悩みとなる対象を認識して、現実的な解決を目指す方法もおすすめです。

時には、誰かに相談することも必要かもしれません。

特に日中も頭から離れない悩みがある時は、睡眠の質も低下することがあります。

睡眠負債を解消するためにも、抱えているプレッシャーをできる範囲で手放していきましょう。

睡眠負債を手軽に解消するには

睡眠負債を手軽に解消するには、やはり昼寝が効果的です。

短時間の睡眠でも、作業効率を上げたり認知症予防に役立ったりします。

寝られる時に寝るというスタンスを取ると、夜眠れなかったとしても気持ちが楽です。

「寝溜め」という見方もできますが、昼寝は睡眠負債を手軽に解消できる方法です。

なお、必要以上に長く寝てしまうと、夜寝つきが悪くなるので1回の昼寝は30分以内に留めるようにしてください。

睡眠時間は長いほど良いの?

睡眠負債を抱えているのは、体に悪いということがわかりましたが、長い分には良いのでしょうか。

結論としては、睡眠時間が極端に長すぎても死亡リスクを高めるなど、健康に悪影響が出ることがあります。

まず、理想の睡眠時間は6〜8時間と言われています。

毎日10時間以上の睡眠を取っている方は4時間未満の方と同様に、健康に悪影響が出ることがわかっています。

そのため、睡眠負債を解消する上で、1週間毎日10時間以上寝るというような手法を取るのは避けてください。

毎日、理想の睡眠時間6〜8時間を目指して眠ることが望ましいです。

とはいえ、あくまでも理想の睡眠時間ということで、個人差がある点についてもご了承ください。

朝起きた時スッキリしていて、日中も眠気を感じない睡眠を取るのがベストです。

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まとめ

睡眠負債とは、日々の睡眠不足が借金のように積み重なった状況で、日本では30〜40代の3人に1人が当てはまると言われています。

睡眠負債が溜まると、自律神経が乱れたり生活習慣病のリスクを高めたりするなど、健康面において悪影響が出ます。

睡眠時間が5時間以下の日が続いている方や、朝起きた時既に疲れている方は注意が必要です。

睡眠負債を返済するためには、毎日睡眠時間を1時間増やしていくことを目指しましょう。

質の良い睡眠を取るためには、バランスの取れた食事を取ったり、意識的に日光を浴びたりするのが効果的です。

なお、ストレスを溜めず、寝る直前にスマホを見るのも控えるようにしてください。

毎日の心がけ次第で睡眠負債を完済することができます。

今回は、睡眠負債について、睡眠負債が原因で起こりうること、解消方法などをご紹介いたしました。